安楽死

つまり、カナダで安楽死が合法化されたところ、一年で2000人近くがみずからの意思で命を絶っていて、キリスト教会はそれらの人びとの葬儀を行わないと言っているという話を聞き、選択の自由があってすばらしいと思うか、世も末だと思うか、他人のやることな…

デイル

デイルは空港に現れなかった。それはデイルが、他人のようになってしまった自分の娘を見て、ベランジェールとフランシスのことを想ったからだ。フランシスがパリへ戻り、ベランジェールのそばにいてくれることをデイルは望んだ。フランシスの献身的な思いや…

シャフ

アカは自分のこめかみを指先でとんとんと叩いた。「シャフと同じだ。肝心なところはレシピには書かない」 有名なAmazonのレビューに、登場人物のひとりである「アカ」のせりふが引用されている。あまりに気取りきっていて滑稽だとレビュアは批判している。そ…

料理と食事

キングゲイナーっていうアニメに「この毛長牛の肉は冷凍5年ものだな?」って言って値切るシーンがあって、キングゲイナーというアニメについて私はほとんどそれしか覚えていないんだけど、そのシーンはとても好きで、スーパーで買い物した肉を冷凍庫にしま…

ゴジラと名もなき私

『シン・ゴジラ』 http://www.shin-godzilla.jp/index.html あんなデカイしっぽが頭の上をかすめたりしたら実際どうだろう。私だったらもう恐ろしくて全身に鳥肌が立って腰が抜けてその場で動けなくなっちゃうと思う。 あるいはもし私が家にいて、ゴジラの予…

遍在するアイマス

AKBでもモーニング娘でもいいから、アイマスの楽曲をカバーして歌ってくれないだろうか。世間的に有名なグループならだれでもいい。「これはアイドルマスターっていうアニメの曲で…」なんて説明は一切無用だ。むしろ知られないほうがいい。AKBの新曲として何…

彼女は狂っていた

蘭子ちゃんは自分の頭のなかで築いた独自の世界を通してでしかまともに人と話せない狂人で、そういう子の世界を理解しようとして、個性として認めて寄り添ってあげるということをプロデューサーは自然にやっていて大人らしく、印象的だ。 大人らしくというが…

『アキツ丸カズヰスチカ』

むかし、観に行こうかなと思っていたアニメ映画のサブタイトルが『星を継ぐもの』といって、それがあるSF小説のタイトルだと知ったので、映画を見る前にそれを読んでおこうと思って、文庫を買って、のろのろ読んでいるあいだに映画の公開日は終わってしまっ…

荷物がいっぱい

出かけるなら荷物は少ないほどいいに決まってる。外を歩いていて、荷物がじゃまだなあと思うことほど気分の盛り下がることはない。地面に置いてかばんが汚れるのもいやだし、ベンチに置いて忘れたり盗まれたりする心配をしなくちゃいけないのもいやだ。とに…

アイマスと身体性

『輝きの向こう側へ!』 http://www.idolmaster-anime.jp/ 一番ぐっときたのは、グリマスの矢吹可奈ちゃんがストレス太りしちゃって、実際に本当にふっくら体型の絵で描かれていたところ。ちょっと衝撃的と言っていいくらい印象深かった。ギャグシーンでなく…

記憶をたどって

Summer Daze 【ニコニコ動画】アイドルマスター2 『Summer Daze』 ksmgnさん / Nick Holder これが私の思い出ではないことははっきりしているのに、どうしても何かを思い出させる。「思い出す」ということを促されるような気がして不思議だ。昔あった何か、…

スナフキンと俺

引きこもりなのにアウトドア用品が好きで、アマゾンでいろいろ見つけては買ってしまう。まあ、アニメのDVDやPCパーツに何万円も注ぎ込むよりは健康的かなあなんて思いながらあれこれ。 それで、中古のバイクを去年買ったのに全然乗っていなくてもったいない…

おれが見たものはなんだったのか

サイリウムに触ったのは初めてだった。プラスチック容器の中の芯をポキっと折ると、サッと光り出す。もっと時間が掛かるものだと思っていた。その変化は鮮やかで、それでいて光は淡く、美しかった。21世紀のアイテムだと感じた。 でも、そうやってせっかく用…