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imas20 2012a


アイドルマスターというゲームのファン動画が主にニコニコ動画で日夜投稿されているのをご存知かもしれませんが、このたびその中からこの半年で最も良かった動画を最大20本選んで人気投票しようという、まことにエキサイティングかつ余計なお世話感のある遊びが開催されています。
主催はATPという方です。この企画は実は2008年から続いておりまして、第1回から前回2011年下半期回までは卓球Pという方がずっと主催されていました。私を含め、たくさんのアイマスMADファンにとって楽しくも意義深く、今やアイマスMAD界の一つの柱となっているこの企画を立ち上げ、続けてこられた卓球Pに、いちアイマスMADファンとして心から御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。そして、この大変な責任を負う役目を一大決心で引き継いで下さったATPと、集計作業を支える皆さんにも、感謝したいと思います。


ATPのブログ
ニコマス20選投票所:http://nicomas20sen.blog.fc2.com/



それでは、私がこのたび良いと思った動画を紹介します




moyasiさん


アイマスがアニメ化したら誰かに作って欲しいと思ってたMAD動画の筆頭。念願叶うとはこのことです。アイマスじゃんがりあんといえば、実は2008年にすでにハイレベルな動画が作られているんですけれども、アニメという非常に使いやすくて質のいいMAD素材の登場によって更にパワーアップして帰ってきたというところでしょうか。
投稿者のmoyasiさんはニコ動で最も古くアイマスのコミュ動画などを投稿されていた方で、あれからもう5年以上経つわけですが、変わらずアイマスを好きでい続けてくれている方にこうして動画を通じて再びお会いできたということが何よりも嬉しいです。




告白P


MMDすごい。毎回、というか、たまにMMDの動画を観るたびにそう言ってるんですけども、ほんともう……「おれもそのうち」なんて言ってる間にもうなんだか次の星まで行ってしまった感があります。完全に乗り遅れました。
MMDはやっぱり、普通のMAD動画よりも「創作」の割合が強いのが魅力的ですね。MADはMADで、「俺が見たあのシーンがこんな風に!」「あのセリフがまったく違う意味合いに!」という、今まで見慣れていたもののイメージをガラっと変えて見せてくれるところに面白みがあると思うのですが、同じ二次創作でも、MMDは見たことのないものを見せてくれる、今までにない全く新しい魅力を生み出してくれるというところにその素晴らしさがあると思います。
まあなんでもいいんですけど、MMDの春香がいつの間にか「春香」と「ほめ春香」に分離しているという事実に大爆笑しました。MMD春香がめちゃくちゃ可愛くなってて、「ほめ」から始まって遂にここまで来たのかと感慨深い、のはいいんですが、「ほめ」が「ほめ」のまま、「春香」として更新されずに使われ続けているのが二次創作文化らしいというか、言ってみればアイマス2のゲーム中にアーケード版グラフィックの春香が乱入するようなもんで、いろいろ凄いですね。しかしこの二人?が同時に画面に登場しているというだけでどうしてこんなに面白いのか。ほめの動作は相変わらずキモいままだし。MMDズルいわ……




くらふとさん


杉浦茂って『のらくろ』の作者だっけ?(調べたら違った)くらいのもんで、絵柄にはなんとなく見覚えがありましたが、まずほとんど知らなかったです。しかし、知っていようがいまいがこの衝撃的とも言える強烈な印象の映像を前にすると、ただその凄さとバカバカしさに笑うほかありません。いったい何を考えながらここまで綿密に作り込んだのか、その情熱がどこから湧いてくるのか、まったく想像の及ばぬところ……とも言い切れないのが不思議なもので、実際たしかに、見れば見るほど魅力のある絵柄なんですよね。戦前にこんな漫画を描く人がおられたというのは驚きです。真似したくなるのも、分かるような気がします。
水木しげるの絵柄を完全に真似て描かれたアイマスの同人誌とかありますからね。人それぞれ、何に魅入られるかというのは分からないものです。




ゆーてぃるP


コメントにもあるんですけれども、有名なハルヒMAD『CANDY POP』を思い出します。あれを初めて見たのはまだニコニコ動画が始まる前だったと思いますが、当時はそれはもう、かっこよさと面白さに目玉が飛び出るほど驚いたものです。「洗礼を受ける」というのはああいう体験を言うのかもしれません。
それが今や、同等かそれ以上に出来のいい動画がそこら中に溢れかえっていて、探すのも面倒なほどだというのですから、見る方の立場からすればあまりに贅沢で良いのか悪いのかという感じがします。
それはそれとして、アイマスでこういうものが見られるようになったのは嬉しいです。思うにアイマスMADって、初めこそπタッチとインドカレー大盛りで受けたわけですけど、その後わりとすぐディープな、作品やキャラクタを掘り下げるようなマニア向け動画が非常に速いペースで増えたので、こういう「軽い」動画、だれでも気軽に見て面白いと思うような動画って、これだけ作り手が多いのにもかかわらずアニメ化されるまでそれほどなかったような気がします。アニマスの偉大さというか、多くの人の目に触れるTVアニメの影響力の強さというものを、昨年来まざまざと見せつけられているような気がします。
そうそう、この動画、Videostudioという編集ソフトで作られたそうで、私が持ってるのと同じものだったので驚きました。一体どこのボタンを押すとこういう華やかな演出が生まれてくるんですかね……




えにこP


切り貼りすごいアニマスMADで今までで一番うまいと思いました。曲も、この曲をやよいにやらせるというのはなんだか、作者さんのやよいというキャラクタへの理解と愛情の深さを感じます。なかなか意外と、他の子に当てはめてみようと思ってもしっくりこないんですよね。やよいって実はあずさや律子より大人かもしれないなと思わされるところがあります。
とにかく、本当にやよいが歌っているようにしか見えなくて、面白い。やよいにお説教されてるみたい。一番いいのは、やっぱりスモッグ着て踊ってるところでしょうか。バックダンサーまで従えて、ごく自然にリズムを取っている姿は観ているだけで楽しくて笑ってしまいます。
えにこPといえば、アイマス人形劇の大傑作『MFF アンダーグラウンド』で知られる方で、このごろもまた再び驚きのストップモーション動画を投稿されたばかりですが、まさかこんなものも作れるなんて……人を驚かせ、楽しませる才能を持った方だと思います。




わかめすーぷさん


もうなんか当たり前のように会話してますけど一体どうなっているんですかね……セリフが全部ただの空耳なのに、それぞれ兄貴達の性格の違いまで伝わってくるような気さえしてきます。そして何より笑い死ぬほど面白い。これに限らず、「兄貴と会話シリーズ」はセリフがどうというよりも、大の男が(多くの場合)女の子相手にオーバーな喜怒哀楽で右往左往するという状況そのものが面白さのキモなんだと思います。
それにしても、この道の大家であるところのカズヤPが活動停止されたのはつくづく悲しいです……生きる意味を……失う……




嘘予告P


これは上手い。あっと言わされました。アニメのほんの一瞬を切り取ってリズムに合わせただけなんですけれども、いや確かに、このシーン見た時は私も「あー今のとこかわいかったなあ」とは思ったんですよね。アニメ見てた人はみんなそう思ったんじゃないかと思います。それをしかし、こういうふうに見せることで「あー今のとこ」の一瞬のときめきを何十倍にも増幅させてくれる、まさしく危ない薬のような、中毒性があって幸せな気持ちになれる動画です。春香と真の二人の可愛さは見飽きるということがありません。すばらしいアイディア動画だと思います。
音楽もまた幸福感あふれる選曲で、ポップンミュージックビートマニアなどのリズムゲームの音楽なんだそうで、私は初めて聴いたんですけれども一瞬で好きになりました。選曲勝ちの動画でもある思います。返す返すも動画を自動ループ仕様に変更したのは大英断であったと思います。




buimasaさん


ドラマCDの映像化って昔からちょこちょこ面白いのがあるんですけれど、意外とジャンルとしては盛り上がっていないというか、MADのネタとしてはいまだにけっこう盲点で、宝の山なんじゃないかなと思っています。アニメともゲームとも違う、ちょっといつもよりくだけた喋りかたの美希と千早が新鮮で、映像を付けると面白さも2倍増しです。ワン・ツー・スリー・フォー!の二人の動作が合いまくり。今までだとこういう動画は絵描きP達の独壇場だったわけですが、アニマスのおかげで間口が広がった感があり、今後もどんどん増えていってほしいなと思います。




ジョーバP


iPhone版のアイマスと聞いたとき、私はもう完全にタッチパネル=πタッチしか頭に浮かばなかったような想像力の足りない人間なので、この動画を見たときは「これだっ!」と膝を打つほど感心しました。よくよく考えたら今ではそんなに珍しくもない手法だと思うんですけども、まあやっぱり「もの」がアイマスになるとインパクトが違いますね。
アイマスって、キャラクタのCGは万人が認める最先端のすごいやつなんだけど、コミュシーンの背景はきわめて普通の絵で、特に1ではそのギャップの大きさに違和感を感じたりもしました。それだけに、背景とキャラクタがやっと同じ世界に融合したかのようなこの映像にはとても惹かれました。




すまーとくっきーP


かわいくてにぎやかで、それでいてトボけた味わいの内容がとてもスムーズで面白いです。ノベルというよりマンガですね。なぜこの作品が超ノベマスの最終選考にさえ残らなかったのか不思議でしょうがないんですが、やっぱりちょっと、絵柄に似合わず意外とネタの刺激が強いのがまずかったのかな……。
それはそれとして、この方は優等生さんというお名前でPixivによくアイマス漫画を描いてくださっているのですが、見ての通りというか、あの知る人ぞ知る、というより知らぬ人のいない伝説のアイマス動画『シビれさせたのは 誰?』の作画者であるリヨさんの絵(あるいは動画)に天啓を受けて絵を描き始められた方です。すごい。「継続は力」「好きこそものの上手なれ」を見事に体現しています。尊敬しています。

ミキのSweets For You!のボツネタ by 優等生 on pixiv




ヒロカズさん


いわゆる「演奏してみた」動画。アイマスは曲が膨大な割にこういうのが少ない気がします。この方は一人で四重奏を吹きこなす笛マスターで、そもそもリコーダーにこんなに種類があることをしらなかったのですが、かつて聞き慣れた音色が本当はこんなに魅力的なものだったのかと気付かせてくれるようで聞き惚れます。この『READY!!』も非常に良かったんですが、欲を言えばぜひ『CHANGE!!!!』も吹いてみて欲しかったですね。
この他にも、最新の深夜アニメのオープニング/エンディング曲を精力的に投稿されていますのでぜひ一度聴いてみてください。




天下P



72oP



Trさん



ひけふP



ガメクベさん


下品でごめんなさい……でもほんとに大草原だった面白かったんだからしょうがない。編集が地味にうまいんですよね。くだらないと思いつつ全部見ちゃうテンポの良さがいいと思います。
終わりの方で出てくる、えびねら兄貴のアイマスコンテストのイラスト、あれピクシブで見たときは私も気に入って「あーこれいいなあ、受賞しないかな。でもなあ、元ネタがなあ……」と思ってたんですけれども、響役の沼倉さんが見事やってくれました、さすがです。「微粒子レベルで……」といい、アイマスはきわどいネタに寛大すぎて時々心配になりますね。

765プロ出勤 by えびねら on pixiv




**P(eiteiP)


『君と自分と彼女のこと』と『碧い魚と紫の貝』とどれにすべきか非常に迷ってこれにしました。こんなことって滅多にないんですけども、3作とも、というか、eiteiPの動画は作風がはっきりしていて、言ってしまえばいつも同じような雰囲気なので、好きな人はどれも好きだし、そうでもなければどれもピンと来ないという事になるんじゃないかと思うんですけれども、私はこの方の作風をとても気に入っていて、本当に今期はこの方の動画をぱっと全部並べて20選終わりにしてもいいかなと思ったくらいなんですけども、どれか一つ……ということであれば、これがいいかなと思って選びました。
曲がまずどれもいいです。ゆっくりした曲、それも邦楽の曲は普段ほとんど聴く機会がないんですけれども、eiteiPの選曲はどれもスッと胸に入って来て心地良く、うるさく感じません。映像で語られるドラマを邪魔しないように、正しくBGMとして動画の雰囲気を支えてくれています。曲に映像を合わせるのでなく、まるで映像に合わせて曲が作られたかのような自然さがあり、これはなかなか真似のできない上手さだと思います。そしてそのドラマというのがまた、静かで、主張せず、それでいて難解でなく、印象深い、素晴らしいものです。アイマスの映像でドラマを描く、という種類のアイマスMADとしてほとんど理想的な形なのではないかと思います。
この動画は、律っちゃんがプロデューサーとして美希を担当し、ゲームと同じく1年経ってハリウッドへ行って終わりという、他の動画以上に素朴な内容なのですが、それだけに、作者の律子への静かな想いが滲み出てくるかのようで、特別に感じました。




まないたねるねP


絵理のPVです。曲がすごく良くて、声も似ている気がするんですけれど曲名分からないんですよね。ほんと、動画に音楽を使われるかたは動画中でもニコニコ市場でもどこでもいいから曲に辿り着ける手がかりをどこかに置いておいて欲しいです。権利者削除を恐れてのことなんでしょうか……そんな気持ちでMADなんかやれると思っているのか!もっとみんなコマンドーとか見なきゃだめですよ。ぶっ削除される気概でかかっていかないと。
映像も非常に綺麗です。清涼で、透明感があって、人工的な色合いと光が絵理によく合っていると思います。絵理の、表面的にはなかなか見つけづらい人間的なやわらかさや熱を、曲と映像の人工的な雰囲気がむしろ浮き出させ、魅力として引き立たせているように感じました。
特に中盤の、モノクロの中で青や黄色がスパアーっと鮮やかに色を放っているシーンは格別の美しさでとても好みです。そこからサビに向かって再び色が付いていくところも圧巻。こういうふうに色を美しく操れる方には本当に憧れますね。




SAIdさん


曲が好みだから、という以外にこの動画を気に留める理由はなんなんだろうと考えたのですが、よくわからないです。でも、たとえばこの動画が普通の、ちゃんとD端子とかでキャプチャして輪郭のはっきりしたきれいな映像だっりしたら、私はまったくほとんど気にも留めずに忘れてしまったような気がします。ぼやけた映像の向こうに、いや「向こう」ではなく、この薄らぼやけた空間そのものが作者の意図するところであり、動画に与えられた意味なのか。
たぶん作者さんはそんなに意味なんて難しくは考えてはいないでしょう。意味は、見た人が後付けすればいいのだと思います。
雪歩の、あるいは雪歩が虚構のキャラクタであるということのはかなさ、そしてその寂しさを、音楽と映像がよく引き立てていると思います。雪歩がニコニコして踊るたび、これは本物ではないのだと、私たちは思い知るのです。そういうことを忘れるなと、静かに訴える動画なのだと思いました。




bbcP


アイマス2からアニメ化への流れを、中世ヨーロッパのルネサンスに当てはめるという土台の話作りの上手さに非常に感心させられました。アイマスというコンテンツの全体の流れを客観的に見通すことができる目を持っていないと、なかなかこういうアイディアは思いつかないのではないでしょうか。シンデレラガールズのキャラクタが全編を通してそこかしこに散りばめられているのも、現実の世の中で私を含む200万人以上もの大ユーザーがおのおのポケットの中、鞄の中に『アイマス』を忍ばせているという事実についての風刺なのかとも感じました。
とにかくとても上品で丁寧な作りで、それでいてアイマスのこれまでを分かりやすく、面白く、中立的・客観的におさらいしてくれる、まさしくアイマスMAD界の公共放送の名に恥じないすばらしい動画です。bbcPの歴史と文化、美術史についての教養の深さにも恐れ入りました。ぜひご覧になることをおすすめします。第2篇は秋に放送予定とのことで、今から楽しみに待ちたいと思います。




ふー多い……残り、残りも必ず何か書きますので……とりあえず私の20選はこれということで……。