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『たまこまーけっと』がすごい好き

日記


オープニングの最初のところ、主人公のたまこちゃんが空から降りてくるのをお父さんが受け止めるのが好き。普通ああいうのって、同級生で幼馴染で、たまこちゃんに思いを寄せるもち蔵君の役目だと思うんですけども、そうでなくお父さんというのがいいです。恋人役ではなく家族に受け止められるところが、作品の方向性というか、「こういう感じです」というのを分かりやすく示しているようで、好きです。
それとオープニングでもう一つ、みかんが飛び跳ねてるところが好き。私、果物屋でアルバイトしてるので、みかんなんて毎日飽きるほど見てますけども、想像の中でさえあんなふうに見えたことなんて今まで一度もないですよ。たまこちゃんの心を通して見る風景というものをあんなふうに表現できる京アニの人の想像力の豊かさには驚かされます。


そりゃ、現実的ではないかもしれません。よく言われるように今や『商店街』という存在自体が絶滅しつつあるそうですし、実際のところ、私の住んでいる町の駅前商店街もだいぶ寂しいことになっています。結局のところ、必要とされなくなったからそうなっているのでしょう。
でも、憧れますね。あんな商店街のある町に住んで、働いてみたいです。このアニメを見たほとんどの人はそう思うんじゃないでしょうか。みんなが憧れるのに、現実にはこんな場所はどこにもない。べつに宇宙や魔法の世界の話をしているわけじゃない。本来どこにでもある「ありきたりの場所」が舞台になっていて、そこへ「喋る鳥」というファンタジーが紛れ込んでいるという設定であるはずが、実はそのありきたりの舞台そのものがすでにファンタジーの世界であったと気付くのです。


私はこういう、家を一歩出ればすぐにでも見つかりそうでありながら、本当はどこにも存在しない……という類のファンタジーにとても惹かれます。私が意識を向ければ、あるいはこの物語は本当のことになるんじゃないか、というような想像をふくらませながら生きているようなところがあります。『たまこまーけっと』からは、そういう想像の種のようなものをドバーっとすごい勢いで与えられているような感じがあって、それですごい好きなのかもしれません。